所在地:千葉県千葉市
職業:自営業
年齢:社長60代、専務40代
家族:夫婦、長男(専務)
物件種別:戸建
残債:19億円
売却価格:3億円
千葉県千葉市で住宅設備の製造を行う会社を経営するSさんは、建設業界の落ち込みの影響で会社の売上が減少。そんな中、取引先の倒産が相次ぎ未収金が増加し、Sさんの会社も不渡りを出してしまいました。
そのため、経営を断念し、弁護士を介在させて債権者との協議を重ねて私的整理を行うことになりました。当協会には、1回目の不渡りを出す2週間ほど前にご相談いただきました。
【当時のSさんと会社の状況】
債務者 株式会社T 社長Sさん(60代)、専務Tさん(長男 40代)
年商 25億
債務額19億
【担保物件】
ご相談いただいた当時、Sさんの会社には売掛金があったため、協会の顧問弁護士が受任し、債権者・債務者に一斉に受任通知を送りました(そうすることで取引先の動きを止めることができました)その後、Sさんと当協会、当協会の顧問弁護士を交えて、強硬的な債権者がいない場合は破産申し立ては行わず、私的な債権者集会を開催することに決定しました。債権者集会では、Sさんが経営する会社の売掛金を配分する方法で債権者からは了承を得ることができました。また、所有していた不動産に関しては、抵当権者である各金融機関と当協会が交渉を重ね、1~4の不動産について任意売却を行うことができました。5の神奈川県横浜市のマンションは、債権者の評価が任意売却可能な価格を大幅に上回っていたために競売になってしまいました。
株式会社T、社長、そして息子さんである専務は、残債務の返済が不可能な金額だったため、破産を申請、免責が決定しました。ただ、事業は続けたいとの想いから、新たに常務を代表者として会社を設立して事業を継続することに。6の群馬県の工場は金融機関の協力により、新たに設立した会社で借入をして購入することができました。株式会社Tの破産前に事前に取引先に相談し、今後も受注協力してもらえることになりました。また、下請け債権者の協力を得て株式会社Tであった時と変わらず、今まで通り業務を行っています。
取引先の倒産さえなければ今も元の会社を続けることはできていたと思います。そのため、どうしても事業は続けたく、新しい会社を作り、工場を残せることが決まった時は嬉しかった。私と息子は自己破産をして会社経営はできませんが、協力してもらった取引先のためにも、一生懸命、頑張ります。
今回の案件は規模が大きかっただけでなく、債権者・債務者が多く複雑なものでした。ご相談者さまの当協会への信頼関係や協力体制が無ければ決して成功させることはできませんでした。最終的にS社長のご希望通り、新たな会社で事業を続けることができて本当に良かったです。権利関係が複雑な任意売却は、当協会が得意とするところです。ご相談お待ちしています。
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