執行官とは

執行官とは

執行官とは、競売のような強制的な執行を執り行う公的な役職者のことで、裁判所が発行した執行官命令に基いて指名されます。債務者の不履行による債権回収や、担保物件の売却手続きを遂行する役目を負っている執行官は、国の代理人として任務を遂行するため、強い権限を持っている役職者です。競売における執行官の具体的な役目の流れは、執行官命令・公告・競売の実施・競売後の処理という順になります。

執行官命令とは、債権者から裁判所に申し立てが行われることによって発動するもので、担保物件の競売を開始する際に実施されます。公告とは、執行官が競売の日時・場所・物件情報を公開することで、入札参加者を募る行為です。公告で公開された日時に競売を実施し、最高入札者に物件を売却することが決まり、物件の所有権を取得します。

売却金額は債権者が回収して債務の完済に充てられますが、もしも売却金額が債務の完済に足りなかった場合は、差額を債務者に追加請求することになります。競売後の処理として執行官が行う任務は、売却金額を債権者に渡すことと、債務が完済されて残金がある場合は債務者に返還することです。

執行官の任務は、民事執行法に基いて公正かつ中立的な立場で執行されます。債権者の権利を守ることはもちろんですが、債務者に対しても最低限の生活が保証されるように調整を行います。ただし、債務者が物件の明け渡しを拒否した場合には、強制的に立ち退かせる権限が与えられています。

関連語句

  • 競売
  • 関連ページ

  • 競売回避~競売の取り下げについて
  • 用語辞典トップページ

    無料相談 予約はこちら